ドイツでの動物に対する命の考え方について
ペット先進国と呼ばれるドイツですが、もちろん何らかの事情で愛犬とドッグオーナーが別れなければならないケースもあります。
そうした場合、愛犬は『ティアハイム』と呼ばれる民間の動物保護施設で保護され、生活することになります。
ティアハイムでは動物保護だけでなく、動物の仲介譲渡も行っており、愛犬は整った生活環境の中で暮らしながら新たなドッグオーナーとの出会いを待つのです。
ドイツに仔犬の生体販売を行うペットショップがないのはそのためで、新しく動物を飼いたい場合にはまずティアハイムに訪れてパートナーを探します。
最終的にオーナーが見つからない場合でも、最期まで穏やかに生活できる施設なのです。
ティアハイムはドイツに500施設以上あり、そこで働くほとんどの人がボランティアです。
エサ代や治療費などの運営費は寄付や会費で賄われており、社会全体に動物愛護の精神が根付いています。
そうした背景により、ドイツは犬・猫の殺処分ゼロを実現している国だと言われています。
一方で、日本全国では1年間で38,447頭の犬、123,400頭の猫が今でも殺処分されています(平成24年度/環境省調査)。
ここ数年は、動物愛護団体の活動などによって殺処分数は減少傾向にありますが、まずは「飼えないから捨てる」という人がゼロとなるように日本のペット文化を変えていきたいですね。